昨年10月に「ゲノム編集」がノーベル賞取りました。今回、本校ではそれに先駆け、昨年の6月より準備を行い、3月にゲノム編集を学ぶ授業を行いました。今回の取り組みの中で、遺伝子組み換え実験やゲノム編集農産物に関する討論などを行いました。 ①遺伝子組み換え実験 この実験は、大腸菌という微細な生物に、緑色系タンパク質(GFP)を作る遺伝子を組み込む実験です。実験途中で、綺麗な緑色に発光する大腸菌の様子を観察することができました。生徒たちは「おお、すげー!」など感嘆の声を挙げ、目を輝かせていました。
②オンライン授業(九大) 今回の授業では、2020年ノーベル化学賞で3人目の受賞者として注目されていた九州大学石野教授によるオンライン授業を受けました。生物の遺伝子を狙い通りに改変できる「ゲノム編集」技術やその技術に不可欠な遺伝子配列「クリスパー」を発見した秘話などお話していただきました。
③ゲノム編集農作物に関するディスカッション 近年、ゲノム編集技術を用いた血圧上昇を抑える効果のあるGABAを通常の5倍含んだトマトが、話題となりました。実験と講義のまとめに、「ゲノム編集農産物に対する食品表示の有無について」の生徒討論会を行いました。自分の意見をより分かりやすく整理するために「バタフライシート」を活用しました。様々な立場から意見を考えることができ、視野を広げられた討論会となりました。 | ※ 本実験はカルタヘナ法に従って行っています。 ≪参考≫農林水産省HPより カルタヘナ法とは ※
(更新:令和2年4月)
遺伝子組換え技術は、その利用により生物に新たな形質を付与することができるため、人類が抱える様々な課題を解決する有効な手段として期待されています。しかし、作出された遺伝子組換え生物等の形質次第では、野生動植物の急激な減少などを引き起こし、生物の多様性に影響を与える可能性が危惧されています。
遺伝子組換え生物等の使用については、生物の多様性へ悪影響が及ぶことを防ぐため、国際的な枠組みが定められています。日本においても、「遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律」(通称「カルタヘナ法」)により、遺伝子組換え生物等を用いる際の規制措置を講じています。
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